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2007年5月29日 (火)

高田馬場のRで会うようになった

昨日、吉祥寺で佐藤監督と会い、実に10時間あまりの会談になった。

13時半位吉祥寺駅改札で待ち合わせ、井の頭公園入り口のスターバックスで17時半ごろまで、その後場所を移して、某居酒屋で24時過ぎまでみっちり。

そしてさっき、佐藤監督から電話があって、E君とI君を加えた鳩首会談の場所と日時が決まった。

高田馬場R で、6月6日14時から。

まずは、よかった。

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2007年5月26日 (土)

イニシャルではなく本名で書きたい

このブログはひそかに管理・運営されているものではない。

映画『スーパー・ハイスクール・ギャング』の宣伝ブログのようなものであり、出来るだけ多くの方々に訪れて欲しいと願っていて、きわめてオープンなブログサイトである。

でも、さっきアップした記事でも、登場人物たちは本名ではなくイニシャルになっている。

僕がそうしたのだが。

悩ましいところである。

「イニシャルではなく本名で書きたい」と、僕は切に思っている。

この映画にかかわりのあるスタッフ・キャストぐらいは。

それに、これから関わりがでてくる協力者たちも。

非協力者たちも・・・・・?

この記事は、そんな試みをしたがっているプロデューサーのジャブのようなものである。

様子を見ようとしているのだ。

主役のI君が連絡をくれないから。

もしかしたら、この記事を読んだ誰かがI君に連絡をしてくれるかもしれないし。

昨日から今日に掛けて書いた記事の”S監督”のことはどうしよう?

S監督は、インターネットをまったくやっていないらしいが。

プロデューサーのI君とE君は、どうしよう?

企画のAさん、Yさん、九州のMプロデューサーなどはどうする?

まったく、悩ましい問題だ。

そして、ここまで書いて来ながら思った。

明日からでも、いや今日からでも、イニシャルではなく本名で書かなくてはならないのではないかと。

だって、スタッフ・キャスト表に名前が出ているのだから。

そして、さらに思った。

僕に問題がある、と。

いずれにしても、みんなが楽しくなるように、面白くしないといけない。

また、書こう。

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渋谷・さつまやでS監督と

昨日は雨が降り、肌寒い一日だった。

夕方から、渋谷駅近くのさつまやで、約十年ぶりにS監督と会った。

深夜零時すぎまで、六時間以上、お互いに喋りまくった。

その間、「それを話すと長くなるので」を連発、はしょりながらの会話だった。

まだまだ話し足りない、あっという間の六時間だった。

そして、十年という歳月の長さを思い知った。

会ってよかった。

I君、E君、T君などが元気なのも分かった。

I君とは電話で話までできた。

E君、T君とも、近いうちに連絡がとれるはずだ。

面白くしないと。

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2007年5月25日 (金)

映画は生き物だといってきたが

これまで常々、映画は生き物だといってきたが本当にそうだろうか。

昨日、ブログに書き写した映画『スーパー・ハイスクール・ギャング』シナリオ(決定稿)がすべて更新され、さあ次は何をするべきかと考え、考えた末に、まずS監督に連絡を取った。

約10年(それ以上かもしれない)ぶりの連絡だった。

10年一昔というが、それにしても、それにしてもである。

・・・・・夕方に連絡が取れた。

以前と変わらない若々しい声で、早速、今日の夕方に渋谷で会う約束をした。

そう長くない電話での会話の中で、他のスタッフも元気にしていることが分かった。

彼らにも近々会うつもりだ。

みんなと会いながら、出来たらみんなで、「映画は生き物だ」ということを証明しようと思っている。

そのために、出来るだけこまめにブログを更新するつもりでいる。

出来たら、今日の夕方、渋谷からも更新したい。

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2007年5月24日 (木)

143 同・階段最上段

やって来る七人。

眼前の景観に、ああ、と嘆息がもれたりする。

青空のもと大海原が広がっていたからだ。

じっと見入っている七人。

洋「おい、見えるか」

将吾「なんが」

洋「・・・・・俺たちさ」

と、水平線を指さす。

それぞれ苦笑しながらも、じっと目を凝らす。

吹き渡ってくる風。

洋「・・・・・ケイ」

螢子「ん・・・・・?」

洋「ラ・ヴィ・ドールだ」

螢子「ラ・ヴィ・ドール・・・・・?」

洋「黄金の人生」

螢子「・・・・・」

洋「これから、そいつが俺たちを待ち構えているのさ」

螢子「・・・・・(かすかな苦笑)」

あーあ、と白けている一同。

洋、まあまあ、と苦笑しながら、

洋「じゃ、ま、とりあえず地上へ降りていっか!」

一同「おう!」

と、お互い顔を見合わせると、一斉に駆け下りて行く。

キャメラ、パンすると波光できらめく海がどこまでも広がっていた。

                            了

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142 寺・墓地

『伴家の墓』の前。

一心に手を合わせている洋たち七人。

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141 うっそうたる緑のなか延々と天へ昇っている階段

かしましい蝉の鳴き声。

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140 操縦席から砂浜へ

機は波打ち際と平行に降下していく。

操縦桿を握り締めている洋。

巌の声「我、小島の浜辺に不時着す・・・・・」

洋「・・・・・」

巌の声「落ちつけ。お前ならきっとやれる」

洋「・・・・・ゲンさん」

見る見る波打ち際が近付いて来る。

洋「ケイ、いいか!」

螢子「うん!」

ハーネスを確認すると体を前倒し。早くも主輪が砂地に付いた。

衝撃。

歯を食いしばる洋。

目を閉じた螢子、合掌。

ふりかかる水しぶき。

激しいバウンドに身を縮める二人。

機体、すったもんだの挙句ようやく静止。

洋「大丈夫か!?ケイ」

螢子「・・・・・ヒロニイ」

洋「ああ・・・・・嘘みたいだ・・・・・」

と、胸ポケットに手を当てる。

朝日。

しぶきを浴びた機体、見る見る荘厳なまでに煌き始める。

胸に熱いものが突き上げてくる二人。

螢子、おもむろに立ち上がって、機体を愛しそうに撫でて行く。

洋、立ち上がり、その手に自分のを重ねる。

螢子「・・・・・」

見返す。

洋「・・・・・(微笑む)」

螢子「・・・・・」

お~いと遠くからの声。

ハッと振り返る二人。

すでに浅瀬近くまで来ている漁船。

船上の面々が手を振っている。

二人、手を振り返す。

漁船から飛び降りて来る一同。

二人、懸命に手を振る。

一番手で来る健太郎、しぶきを浴びながら、朝日を背負って駆けて来る。

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139 海上

漁船が全速力で滑って行く。

船首に立っている篤史たち面々。

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138 操縦席

突如エンジンが咳き込み、機体が震える。

洋「ん?」

と、螢子と顔を見合わせ、背後を振り返る。

タンクのガソリンは半分残っているが、

洋「もしかして篤史が言っていたあれか!ケイ!タンクの菅、詰まってないか!」

と、叫ぶ一方で方向舵ペダルを踏み、機を旋回させる。

螢子「(管を睨みながら)詰まってる!」

途端にプスンプスンとプロペラが止まる。

二人とも声にならない悲鳴。

静寂の世界。

見る見る高度が下がって行く。

慌てる洋、操縦桿を握り締め、機を上昇させようとする。

洋「ケイ!管に付いている緊急用ポンプを押せ!」

螢子、言われた通りに。

ガソリンが管を流れ始め、プロペラがまた回り始める。

螢子「ひろニイ!」

洋「ああ、そのまま続けろ!」

螢子「うん!」

洋、トランシーバーを取って、

洋「こちら赤とんぼ、緊急事態発生!!どうぞ!」

雑音のみ。

洋「こちら洋、応答願います!どうぞ!!」

雑音のみ。

洋、舌打ち。

エンジンがまたプスンプスンと鳴き始めた。

螢子、必死にポンプを押し続ける。

斜め前方に小島が見える。

洋「あ!島田!」

螢子「え?(と振り返る)」

洋「砂浜は・・・・・(と目を凝らす)」

螢子「あるわ!」

洋「よし!」

トランシーバーに飛び込む篤史の声。

洋「(取って)篤史!緊急事態だ!!エンジン不調!道路まで行けそうもない!」

篤史の声「え!?」

洋「今から前方左手の島に着陸する!」

篤史の声「分かった!こっちも急行する!」

まわりが白々とし始める。夜明けが近い。

洋「ケイ、もういい。前向いて着陸態勢だ」

螢子「うん!」

洋、深呼吸すると、

洋「頼むぜゲンさん」

と、胸ポケットに手を当てる。

螢子も身を乗り出して手を当てる。

見つめ合う二人。

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137 海岸

篤史、双眼鏡で水平線を凝視している。

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2007年5月23日 (水)

シナリオをすべて書き写し終えた

少し疲れた。

昨年からシナリオを書き写し始め、途中丸一年余りほうりっぱなしになっていたが、さっきやっと作業を終えた。

結果的にシナリオを読み直したことになった。

改めて、「美しく、いい話だな」との感想を持った。

書き写しながら、ライターの小泉さんの癖や、撮りあげた佐藤監督の苦労も同時に思い出した。

出演者やスタッフたちの顔も思い浮かんだ。

お亡くなりになった伴巌役の天本英世さんのことも。

あれから、もう13年もたってしまった。

なのにまだ、この映画「スーパー・ハイスクール・ギャング」は九州の一部地域で上映しただけで、東京および全国上映を果たせないまま現在に至っている。

勿論、ビデオやDVDにもなっていない。

今、隣のセブンイレブンで買ってきた缶ビールを飲みながら、この記事を書いている。

さあ、これから、どうしようか。

場所と日時を決めて、強行しようかと思っているが・・・・・。

とりあえず、明日には全シナリオがアップされる。

それからのことにしよう。

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136 夜空

満天の星。月明かりに照らされた水平線。

飛んで行く機。

襲いかかるエンジン音。

螢子「ひろニイ!」

洋「えー!?(と耳を持って行く)」

螢子「あたしみんなのこと絶対忘れない!」

洋「なにー!?」

螢子「だからぁー!」

洋「ああ!」

螢子「みんなが、好き!」

洋「えー!?(いよいよ身を擦り寄せる)」

螢子「ひろニイが大好きなの!!」

洋「え・・・・・?」

目と目が合う二人。

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135 道路

全員が夜空を見上げている。

月明かりの中、機はぐんぐん上昇。

ぼろぼろと嬉し泣きの篤史。

涙ぐんでいる潮音、将吾。

じっと見上げている健太郎、ハジメ。

洋の声「みんなー!やっぱし地球は丸い、丸い!!」

一同、顔を見合わせ、苦笑する。

旋回する機、上空を通過すると海へと消えて行く。

篤史ら、感慨深げに見送っている。

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134 操縦席

洋の肩に抱きつく螢子。

螢子「飛んだよ!ひろニイ!」

洋「ああ!」

二人して、海岸通りの光の帯に見惚れる。

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133 トラック荷台

機の主輪が路面から離れた。

篤史「よし!!そのまま少し待て!」

螢子の声「了解!」

機、地上と平行のままぐんぐん加速。

バイクのライトが途切れた。

機、ふっと浮き上がり、上昇を始める。

バイクのホーンがこだまする。

篤史「やった・・・・・」

一同「やったやった!!」

運転席の健太郎、やったー!と心で叫ぶ。

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132 操縦席

篤史の声「いいか、戻しだぞ!」

頷く顔面硬直の洋。

ゴックンと唾を呑む螢子。

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2007年5月22日 (火)

131 トラック荷台

浮いた機体はすぐに接地。ガクンと揺れる。

篤史「(失速だ!)操縦桿の力を抜け!少し戻せ!」

機首が下がり、スピードが上がる。

篤史「大丈夫。今度浮いたら軽く戻せ」

運転席の健太郎、飛行機を睨みつけている。

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130 操縦席

恵子、手にしたトランシーバーを洋の耳に押し当てる。

機、どんどん加速して行く。

篤史の声「操縦桿、少し押せ!」

洋、食い入るように正面を見続ける。

左右のバイクのライトが飛んで行く。

篤史の声「回転数は」

洋「・・・・・(目が正面から離れない)」

篤史の声「回転数!」

螢子が計器盤を覗き込み、

螢子「六五〇〇!」

篤史の声「よし!」

その瞬間ふっと機体が浮いた。

螢子「あ!飛んだ飛んだ!」

洋「え・・・・・」

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129 道路

機の後ろからぴったり付いて走る健太郎運転のトラック。残りの四人は荷台に。

次第に加速する機。機首が少し浮いた。

篤史、手にしたトランシーバーに、

篤史「操縦桿の力、少し抜く!」

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128 操縦席

高鳴るエンジンとともに、プロペラが回転を始める。

途端に洋は緊張でガチガチ。

一方螢子は期待で胸が膨らむ。

洋、手にしたトランシーバーに、

洋「あ、赤とんぼ、今から離陸します」

健太郎の懐中電灯が大きく弧を描くと、バイクのライトが一斉に道路を照らしだす。

顔面が硬直している洋。

そのヘルメットを軽く叩く螢子。

洋「?」

にこっと微笑む螢子。

苦笑する洋。

前を見据えると、操縦桿を引き、スロットルを押す。

機体が前進し始める。

緊張がピークに達する洋。

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127 海岸道路

トレーラー、離陸地点に到着。

その瞬間道の両サイドで無数のライトが一斉に光る。

一同「!?」

道路が百台あまりのバイクのライトによって照らし出されてい、まさに滑走路に。

息を呑む一同。

龍雄が近付いて来る。

健太郎「龍雄・・・・・(降り立つ)」

と、向き合う。

龍雄、手を差し上げる。

一斉に消えるライト。

龍雄「(照れ笑い)」

健太郎「?・・・・・」

龍雄「京子から・・・・・すべて聞いた」

健太郎「・・・・・」

龍雄「婦女暴行はあいつの狂言で、お前はそれを弁解もせずに」

健太郎「もう言うな。俺はあいつを捨てたんだ」

龍雄「譲ってくれたんよ俺に」

健太郎「・・・・・」

龍雄「もし捨てたとしても、京子を振り切るにはそれしかなかった」

見つめ合う男二人。

健太郎「・・・・・龍雄」

龍雄「ん・・・・・?」

健太郎「手前は、やっぱしアホだ」

龍雄「(苦笑)・・・・・」

健太郎「・・・・・」

龍雄「さ、オッぱじめようぜ!」

ライトが一斉に点滅する。

健太郎「・・・・・」

見守る一同。

洋「・・・・・」

螢子「・・・・・」

     ×     ×     ×

洋と螢子を取り囲む面々。

洋、手にした軍隊手帳を胸ポケットに仕舞う。

割り込んで来る将吾が差し出す揃いのヘルメット。

将吾「これ」

螢子「え?」

将吾「みんなからのプレゼント」

沈黙。

洋「そうか・・・・・ありがと」

螢子「・・・・・ありがとう」

螢子を見る洋。

硬い表情で見返す螢子。

螢子「実は皆さんに、謝らなければならないことがあります」

一同「?」

螢子「あたし・・・・・今度、父の転勤でロンドンに行くことになりました」

一同「!・・・・・」

将吾「いつ行くとね」

螢子「九月」

将吾「そうか・・・・・もうすぐやない」

一同「・・・・・」

螢子「すみませんでした!ずっと黙ってて」

と、深く頭を下げる。

頷く洋。

一同「・・・・・」

洋「おら!(と夜空を指差し)星はどうして輝いている」

一同「?」

洋「明日を信じているからさ。不安があればすぐに消えちまう!」

螢子「・・・・・ひろニイ」

ほくそ笑む健太郎。

螢子、ヘルメットを被ってみせ、

螢子「あたし、思いっきり飛んできます!」

と、一同に微笑む。

大きく頷く一同。

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2007年5月21日 (月)

126 道(真夜中)

翼をはずした飛行機を積んだトレーラーを引っ張って行く小型トラック(健太郎が運転し、女二人は助手席で、男たちは荷台に)。

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125 砂浜へ

転がって行く洋と健太郎。

見守るばかりの五人。

波打ち際の洋と健太郎、なおも殴り合う。

螢子「・・・・・(涙が流れる)」

     ×     ×     ×

波打ち際で大の字になった洋と健太郎。

健太郎「北山・・・・・」

洋「・・・・・」

健太郎「お前も結構しぶといな」

洋「フン・・・・・お前にゃ負けるかも知れねえけどな」

健太郎「・・・・・(苦笑)」

洋「(苦笑)」

笑いを噛み殺す面々。

螢子は安心したように微笑んでいる。

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124 同・内

篤史、一同を前にして、

篤史「フライトはあさって。警察に止められる可能性があるから、夜明け前に飛ばす。天気予報も快晴。着陸時の緊急用オーバー・ランニングネットなど諸々の道具は揃った。あとは、洋ともう一人誰が乗るか決めなくちゃいけないな」

途端に期待感が入り交じったざわめき。

洋「・・・・・(そのざわめきに不安感)」

罵声「馬鹿野郎!!手前ら勘違いすんなよ」

ビクッと振り返る一同。

健太郎が前に進み出て、

健太郎「分かってんのか手前ら。この計画は北山が螢子をこましたいがためオッぱじめた!」

洋「江田!!」

健太郎「そんなことも分からねえで」

洋「やめろ!!」

と、殴りかかって行く。

受けて立つ健太郎。

螢子「やめて!」

と言いながら、止めに入れない。

壮絶な男同士のバトル。

小屋の外へ転がり出る。

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2007年5月20日 (日)

123 同・外

軽トラからエンジンを下ろしている洋たち。

突っ立って眺めている龍雄、歩み寄る健太郎に、

龍雄「(押し殺した声で)もう二度と俺ンとこ来るなよ」

健太郎「・・・・・」

龍雄「これっ切りだ」

と、吐き捨てると、軽トラに乗り込み、走り出す。

見送る健太郎。

洋、見ている。

     ×    ×     ×

外に出された飛行機。

油まみれの篤史、機体に取り付けたエンジンの最後の調整。

手を貸さず見守る洋たち。

篤史、座席後ろの半透明の燃料タンクにガソリンを入れながら、エンジンにつながる管を指差し、

篤史「飛んでる時ここんとこがよく詰まるそうだから、気を付けないと」

頷く一同。

篤史「よし!」

すべてが終わった。

スイッチに手を掛ける篤史、緊張の一瞬。

スイッチ・オン!

エンジンがかかってプロペラが勢いよく回り始める。

沸き上がる歓声。

それぞれが篤史の肩を叩いて行く。

篤史、感極まって皆に敬礼する。

受ける面々。

黙って見ている健太郎。

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122 物置小屋(昼)

飛行機を囲んでいる七人。

篤史「ひとつ提案が」

洋「ああ」

篤史「こいつの名前、赤とんぼは」

一同「・・・・・」

将吾「赤とんぼって、英語で」

篤史「とんぼがドラゴンフライだから、レッドドラゴンフライってとこか」

ハジメ「まるで暴走族だな」

苦笑する健太郎。

潮音「赤とんぼがいい、やっぱり」

螢子、洋を見る。

洋「・・・・・」

隅の赤ペンキの缶を取ってくる。

一同「?」

洋、ハケを持つと、一気に機体を赤に塗って行く。

     ×    ×     ×

みんなして機体を赤に塗って行く。

螢子と潮音、堪らず泣き出す。

それでも黙々と塗って行く七人。

     ×    ×     ×

真っ赤に塗り上がったレモン。

しみじみと見ている七人。

外からピピッとクラクション。

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121 河べり

佇んだ健太郎。その背中。

彼方にダルマ船が浮かんでいる。

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120 ダルマ船の船べり

手にした軍隊手帳ををじっと見ている洋。

立ち上がると、おもむろに右手を上げ、手帳に敬礼する。

涙がぽろりと落ちる。

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119 桜木家・螢子の部屋

昇平「螢子、入るぞ」

と、入ってくる昇平。

螢子、ベランダで悄然と夜空を眺めている。

昇平「?・・・・・どうした」

螢子「・・・・・(首を振る)」

昇平「どうだ、決心付いたか」

螢子「・・・・・」

昇平「ん?」

螢子の背中、動かない。

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2007年5月19日 (土)

118 自動車整備工場・表

やって来る健太郎。

シャッターが閉まっている。

健太郎、諦めて、Uターンする。

向こうから歩いてくる京子、ハッとなる。

気付く健太郎、停まる。

京子、そのまま健太郎の横を通り過ぎて行く。

健太郎」・・・・・」

京子「・・・・・」

健太郎「(囁くように)京子」

立ち止まる京子。

健太郎「幸せにな」

京子「え・・・・・?(振り返る)」

健太郎が見せる横顔。微笑んでいる。

京子「・・・・・健太郎」

無意識に歩み寄ろうとする。

健太郎、一気にアクセルを吹かす。

あっという間に見えなくなるバイク。

京子「・・・・・(涙を堪える)」

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117 バイクをスッ飛ばす健太郎(夜)

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116 物置小屋(夕)

飛行機を静かに見ている面々。

洋、軍隊手帳の日記部分を読み上げている。

洋「六月十日晴れ、敵機グラマンと沖永良部沖にて交戦、撃墜せり。六月13日曇りのち晴れ、敵機グラマンと錦江湾上にて交戦、撃墜ならず尾翼に被弾す。六月十五日、基地上空にて敵機編隊と交戦、二機撃墜せり・・・・・六月二十日雨、二十三日付を持って特別攻撃隊の命を受く・・・・・(顔をあげ)ゲンさん・・・・・特攻隊だったんだよ・・・・・」

一同「・・・・・」

洋「六月二十三日晴れ、出撃。奄美大島沖にて敵機編隊と遭遇。友機すべて失うも、我右足に負傷したるのみで、小島の浜辺に不時着す・・・・・」

俯いたままの一同。

洋「(声を詰まらせ)生き残った特攻隊員だったんだよ、ゲンさん・・・・・」

健太郎、そっと出て行く。

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115 牛乳店・表

忘れ去られたようなリヤカー自転車。

鯨幕が葬儀屋によって片付けられて行く。

喪服の道代と陽子が洋たち七人に頭を下げている。

道代「父も・・・・・皆さんと一緒にやれること、とても楽しみにしてました。会うと必ず皆さんの飛行機作りのことばかり。まるでこどものようにはしゃいで・・・・・」

一同「・・・・・」

道代「本当に、あんな生き生きとした父の顔、久し振りに見せて頂きました」

目頭を押さえる陽子。

一同「・・・・・」

道代「さっき、父の遺品を整理してましたら、こんなものが出てきて」

と、白いハンカチに包まれた小さな物を差し出す。

洋、緊張した面持ちで受取り、中身をあらためる。

古ぼけた”軍隊手帳”だった。

道代「よろしかったら、父の形見だと思ってもらって頂けないでしょうか」

洋「こんな大切なもの・・・・・」

陽子「ううん、お爺ちゃんも、きっと喜んでくれるわ!あなたたちにもらってもらえるなら」

洋「・・・・・」

手帳から道代と陽子に目を戻し、深々と頭を垂れる。

続く螢子たち。

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2007年5月18日 (金)

114 コンサート会場・内

三バンドの合同セッション。

ハジメ、銀次、そして洋が加わって歌っている。

会場の興奮は最高潮に達し、会場がまさに一体となって揺れている。

小百合、螢子たち、感動に酔いしれている。

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113 歩道橋

仰向けに倒れた巌。

片手に握り締めたチケット。

見開かれた巌の目に映る真っ青な空。

ふっと微笑む巌。

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112 コンサート会場・内

三番目のバンドのバラード調の演奏。

銀次が歌っている。

会場が人の波となってゆっくり揺れ動く。

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111 歩道橋

力尽きる巌、ドサッと身を横たえる。

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110 コンサート会場・内

別のバンドに変わっている。

観客、乗りに乗って総立ち。

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109 歩道橋

手すりの欄干につかまって必死に立ち上がろうとする巌。

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108 コンサート会場・内

耳をつんざくハジメのエレキで始まった。

続くバックのメンバー。

ハジメ、歌いだす。その迫力ある歌声。

若い観客の指笛や黄色い大歓声。

小百合の姿も。

観客たち、スッポットライトのハジメの見事なテクニックに次第に体でリズムを取り始める。

洋たちも思わず体が浮いてしまう。

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107 歩道から歩道橋へ

ズタ袋を肩にかけ足早に歩いてゆく巌、腕時計を気にする。

汗で背中に張り付いたシャツ。

歩道橋の階段を昇って行く巌、息が荒い。

手すりにつかまる。したたり落ちる汗。

昇り切った巌、手すりにつかまりながら歩いて行く。

突然顔が歪み、胸を押さえる巌。

そのまま膝から崩れ落ちる。

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2007年5月17日 (木)

106 コンサート会場・受付

押しかける人、人、人。

もぎりの洋たち、てんてこ舞い。

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105 牛乳店・内

巌、ズタ袋に素早く牛乳瓶を詰めてゆく。

その額に光る汗。

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104 歩道

歩いて行く巌、ふと立ち止まると、踵を返す。

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103 牛乳店・前

身奇麗な格好の巌が出てくる。

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102 朝の海

をバックにリヤカー自転車を漕ぐ巌。

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2007年5月16日 (水)

101 物置小屋(夜)

一心に作業に励む面々。

二座席横並びの飛行機がエンジンを除いてほぼ完成して、ゆとりさえ見える。

赤ら顔の巌が一升瓶を下げ、入ってくる。

洋「ゲンさん・・・・・?」

巌「(にこやかに)ああ」

と、腰を下ろしてコップに酒を注ぐ。

洋「命日じゃないよね」

巌、首を振る。

洋「じゃちょっと飲みすぎやない」

巌「お前らの顔見とったら、酒もうまか」

苦笑し合う一同。

巌「ええな、仲間ってゆうのは」

一同「・・・・・」

巌「時にゃ火傷もすっけど・・・・・やっぱしつっかい棒であり、大きな慰めだ・・・・・」

一人頷きながらコップを傾ける。

そして、いかにも旨そうな溜め息を漏らす。

一同「・・・・・」

巌「洋」

洋「はい(思わず背筋が伸びる)」

巌「お前は、もう飛べる」

洋「え!?ホントに」

篤史「飛べるって?」

洋、苦笑い。

篤史「ん?」

洋「ちょくちょく操縦習ってたんだ」

螢子「あー、ずるいひろニイ」

洋「ずるいったって、巌さんだって一度に何人も教えられないだろう」

巌「次は螢子ちゃんだ」

螢子「え?ホントに」

篤史、口を尖らす。

巌「篤史はその次よ」

篤史、途端に破顔一笑。

巌「明日はわしもロックンロールするぞ」

ハジメ「え、来てくれるのゲンさん」

と、潮音と顔を見交わす。

巌「当たり前や!お前の晴れ姿見らんでどうする」

ハジメ「・・・・・ありがと」

螢子「チケットあげるって言ったのに、買ってくれて」

潮音「そう・・・・・ホントにありがと、ゲンさん(思わず涙ぐみそうになる)」

微笑む巌。

静かに合掌する将吾。

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